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米欧亜632日の旅:1月度セミナー開催報告「第1巻米国編(1)」

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米欧回覧実記輪読会主催セミナー・シリーズ「米欧亜632日の旅」開催報告

当会設立25周年、岩倉使節団150周年の記念事業として「米欧亜632日の旅」と題して、岩倉使節団12カ国632日に及ぶ行動を、「岩倉使節団総合データベース」も駆使して新しい光を当てようと、セミナー・シリーズを本年1月から11月まで毎月開催することとしましたが、その第1回が下記の通り開催されました。

日時:1月15日(土) 10.00-12.30
場所:ZOOM
範囲:第1巻米国編(1)品川発・横浜出港、サンフランシスコ到着~ワシントン到着まで
明治4年11月10日(1871年12月21日)~明治5年5月4日(1872年6月9日)

【特記事項】
①  データベースに載せた初公開の新資料、近藤鎮三昌綱「欧米回覧私記」、冨田冬三命保「渡欧日記」とさらには木戸日記、周球雑記、など他の記録と米欧回覧実記を比較し、使節団の行動を辿った。
②  会員の参加に加え、会員外の参加も多かった。
③ナヴィゲーター 村井智恵、植木園子、遠藤藍子、岩崎洋三、富田兼任、吉原重和

【使節団の行動】
・品川出発、オランダ公使招宴、横浜泊(11/10)
・家族、知人による門出の宴(11/11)
・横浜出港(11/12)
・日付変更線通過(11/21)
・サンフランシスコ上陸、グランドホテル投宿(12/6)
・市長来訪、岩倉大使ベランダより市民の歓迎に応える(12/7)
・馬車製造所、毛織物工場、ウッドワード公園、夜観劇・舞踏会(12/9)
・サンフランシスコ湾遊覧、ヴァレーオの造船所(12/10)
・鉱山機械製造工場、歓迎パレード見物人2万人。大島・瓜生鉱山技術視察のためニューアマーデンに向け出発(12/11)
・ミルズ邸(南30km)にて昼食饗宴、シャロン邸・ロールストン邸訪問(12/12)
・オークランドに渡り湾東岸を走りサンノゼへ、西岸を走り帰着(12/13)
・女学校、小学校、電信局。夜歓迎宴、300人出席、伊藤「日の丸演説」(12/14)
・ベルモント(南45㎞)のロールストン邸で歓迎宴(12/16)
・大雪で鉄道不通の報。競馬見物、クリフハウス(12/17)
・コーエン邸(オークランド)(12/18)
・葡萄酒工場、別動隊(文教調査員)オークランドの学校視察(12/20)
・馬具製造所、荷揚げ倉庫(12/21)
・ホテル出立、オークランドに渡り鉄道乗車、サクラメント着、オールリンズホテル投宿(12/22)
・機関車製造工場、州議会議事堂、夜招宴(12/23)
・サクラメント発、サミット(海抜2100m)通過、車中泊(12/24)
・トラッキーでネヴァダ州に入り、テコマを過ぎユタ準州に入る(12/25)
・オグデン経由、ソルトレークシティ着、タウンゼントハウス投宿(12/26)
・温泉(郊外)(12/27)
・準州役所、ジェニングス邸で接待、モルモン教会、博物館、夜観劇(12/28)
・キャンプダグラス要塞、モロ-将軍より兵営で饗応(12/29)
・マウンテンホールスクール(9歳~18歳)、商業学校(12/30)
・ソルトレークシティ長逗留、観劇、教会、饗応等で時を過ごす(1/1~1/13)
・ソルトレークシティ発、エヴァンストン駅(州境)で停車、車中泊(1/14)
・ワイオミング準州に入る、クレストン(海抜2330m)通過(1/15)
・シャーマンサミット(海抜2746m)通過、ネブラスカ州に入る(1/16)
・コロンブス、オマハ着、ユニオンパシフック鉄道終点、シカゴ鉄道に乗換、カウンシルブラフでアイオワ州に入る、グレンウッド、ヴィリスカ(1/17)
・バーリントンでイリノイ州に入る、シカゴ着、トリーモント及びグランドセントラル両ホテルに投宿、市長およびシェリダン将軍の歓迎を受ける(1/18)
・市内視察;大火跡、水道施設、消防演習、河底トンネル、小学校、繁華街、シカゴ出発、インディアナ州に入る(1/19)
・オハイオ州に入る、ペンシルベニア州に入る、ピッツバーグ(1/20)
・フィラデルフィア、デラウェア州に入る、ウィルミントン、メリーランド州に入る、ボルティモア、ワシントンDC着、接客掛ゼネラル・メイヤ出迎え、アーリントンホテル投宿(1/21)
・宿泊先ホテルに大統領夫人から歓迎の花束届く(1/21)
・造幣局(1/22)
・ホワイトハウス訪問しグラント大統領謁見(1/25)
・国会議事堂、スピーチ交換、夜観劇(1/27)
・国務省訪問しフィッシュ国務長官面会(2/3)
・ホワイトハウスにて大統領饗宴(2/4)
・国務省にて条約改正交渉、夜ホテルにて招宴(2/6)。同左、夜観劇(2/19)
・フィラデルフィア市の招待に肥田理事官派遣、スペイン公使主催招宴(2/7)
・寺院。廃兵院、黒人学校(2/9、2/17)
・大久保伊藤両副使帰朝(2/12、2/13)
・大統領以下枢要人物招き宴会(2/24)
・特許庁。活版印刷局。女子修道院(2/25、2/26、2/28)
・各国公使、デロング夫妻、ダルグレン総督未亡人を招宴(3/1)
・フィラデルフィア市接待掛を招宴(3/4)
・黒人奴隷解放記念パレード(3/9)
・スミソニアン協会。メソニックテンプルで舞踏会(3/10、3/11)
・海軍造船所(市東部)、マウントバーノン(南30km)、ワシントン大統領旧宅、船にて昼餐(3/13)
・天文台。財務省、紙幣印刷局(3/16、3/17)
・陸軍付属電信局(3/18)
・海軍造船所。中央郵便局、農業振興局・農事試験場(3/20,3/23)
・アナポリス(東60㎞)、海軍兵学校。夜観劇(3/27、4/1)
・義勇兵演習場。アーリントン国立墓地。精神病院(4/17、4/24、5/1)
・北部巡覧の旅に向けワシントンDC出発(5/4)

【出席者所感】
□新資料について
・近藤・冨田日記面白かった。
・私日記が(実記で書かれていないところを)色々埋めてくれている。・素晴らしいプレゼンだった。これからも参加したい。
・様々な角度から使節団の行動を見ている。フレッシュに感じた。
□データベースについて
・データベースのリンケージが素晴らしい。HPで是非公開すべき。
・使節団が身近になった。データベースはある意味、知の革命であると感じた。

(文責:岩崎・冨田・植木)

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