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実記輪読会:44巻「パリ その3」

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日時:2021年9月8日13:00~15:00
場所:ZOOMに依るオンライン

内容

明治6年(1873年)1月9日から明治6年1月14日パリに留まり市内外各所を見学した。

1月9日:ナポレオン3世逝去

ナポレオン3世は1815年伯父ナポレオンボナパルト失脚で亡命を余儀なくされたが、1848年王政終焉と共に第二共和制大統領となり、1852年皇帝に即位、普仏戦争で捕虜となるまでの22年間、パリ大改造、労働福祉政策等フランスの国力増進に多大の貢献をしたと久米は称賛する。普仏戦争終結後ロンドンに亡命し復権を模索したが、膀胱結石手術後の結果が思わしくなくロンドンにて客死した。

1月10日:墓地(不詳)、ビュットショーモン公園、製鉄所

市外東方の墓地に行く。パリコンミューンの際300名の兵士がここで命を落とした。ビュットショーモン(小さなはげ山)公園はパリ市内19区(北東部)の下町にあり、パリ改造で石切り場を近隣に住む労働者の憩いの場として整備されたもの。ナポレオン3世の美挙の一つと久米は称える。

帰路市内の製鉄所を訪れる。フランスの工場は英国に比べ小さいが、英は大から小へ、仏は小から大へ発展させてゆくという方針の違いであり、決して仏が劣るものでない、と久米は考察する。

1月11日:西方郊外のセーヴル陶磁器製作所

パリを出て西方に進みセーヌを渡りサンクルー経由その南にあるセーヴルの国立陶磁器製作所に行く。現在は大きな博物館(一部製作部門も残す)となっている。焼物の土質、釉薬はじめ欧州、中国、有田に至るまで陶磁器について広く久米が解説する。

1月12日~14日:(天気の記述のみ)

 

(冨田兼任記)

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