コンテンツへスキップ

実記輪読会:32巻「ハイランド」山水ノ記」

  • by

日時:令和2年9月9日 13:00~15:00
場所:ZOOMに依るインターネット開催
内容:第三十二巻「ハイランド」山水ノ記
ナヴィゲーター:富田兼任

明治5年9月15日(1872月10月17日)、2泊3日の行程で一行7名(岩倉・久米・杉浦・福井・パークス・アレキサンダー・アストン)スコットランド・ハイランド観光の旅に出る。朝8時エディンバラを汽車で出発、フォース湾(当時はまだなかったがトラス構造で有名なフォース橋(1890年完成、2015年世界遺産登録)が湾を跨いで南北に架かる。)を右手、岩山の上に立つエディンバラ城を左手に見て進む、パース(120km)を過ぎ北に向かいブレアソールで下車、アソール公荘園(ブレア城)を見学後、馬車で南に向かいキリ―クランキー渓谷を過ぎダンケルド村に着き、近傍のバーナムホテルに泊まる。ブレア城はアソール公爵家の居城で13世紀に創建、1564年メアリー女王も訪れた。1844年歓迎に感激したヴィクトリア女王は唯一アソール家だけに私兵(Atholl Highlanders)を持つことを許可したと言われる。

16日、近傍のアソール公庭園、ランブリング渓谷を見た後ダンケルドより汽車に乗りアバフェルディ(25km)まで行き馬車に乗り換えテイ川上流・ロッホ(湖)テイに沿って西進、夕刻4時キリン村に着く。旅装を解いた後ボートでキャンベル家古城(Finlarig Castle)を見学、案内した村の有力者宅で素朴ながら暖炉での会話に心温まる。

17日は早朝6時に出発、馬車・汽車を乗り換え森林・湖を見ながら南、更に西に向かう。一行が訪れた辺りは現在Queen Elizabeth Forest Parkと名付けられた国立公園でありその中心にトロサックスがある。そこから、英国一の淡水湖ロッホ・ローモンドの東岸を南進しバーロッホで汽車に乗り、夜10時エディンバラに帰着した。地図を辿ってみると、南信州・富士山麓・箱根辺りを巡った旅といえようか。2泊3日の行程的には結構な強行軍であったと思える。

18日(10月20日)はエディンバラ市内の2つの教会を訪れ、高名な聖職者の説教を聞いた。

(冨田兼任記)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です