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英書輪読会:「Verbeck of Japan 5章」

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日時:令和元年9月6日 15:00~17:00
場所:日比谷図書文化館4F セミナールーム
ナヴィゲーター: 栗明 純生
内容:Verbeck of Japan Chapter V. In Nagasaki: First Impresion Page 80~99

V 章は、フルベッキの来日(1859.11.17)から当初の赴任地、長崎での生活の記録である。
-長崎への入港(1859.11.17)初日の夜の美しい光景の感動的な描写と、新天地での期待でこの章は始まる。

-すぐに2人の宣教師(ジョン・リギンスとMCウィリアムズ)が加わり、家捜しの苦労、新居の家づくり、大工・左官らの仕事ぶり、彼らが口にするブリキ、アンドン、ビードロなどの外来語を聞き留めて楽しんだことなどが語られる。

-12月29日には妻が来日して、新しい伝道の誕生を喜んでいる。

-日本人使用人へのかれの当初の低評価と当時の使用人の雇用事情とが記されているが、その後に、当時の日本人の道徳事情、特に自ら体験した、当時の女性を囲うことに対する寛容さへに対して強く憤慨、批判している。
-キリスト教の伝道によりこれらの弊害が除去され、日本での伝道が成功するであろうとの確信を述べている。
-日本の食糧事情―魚の種類の多さ、肉、野菜の豊富さやパン屋の焼くパンやケーキが美味しいことに触れている。
-長崎は大都市であり人の眼につきにいため伝道活動をしやすいだろうとの観測を記している。
-長崎に先住しているオランダ人の存在や影響力に関して、海外で思われているほど大きくなく、自分の伝道にたいして障害とはならないだろう。
-第1子(エマ・ジャポニカ)の誕生の歓喜と僅か2週間後の悲痛な死と、日本語習得の難しさ、日本語学習の様子の記述。
-長崎での当時のキリスト教の礼拝事情とフルベッキの知名度の向上。江戸におけるヒュースケン暗殺の報とそれによる外国使節の横浜移駐。
-日本の急速な西洋文明の吸収に対する賛辞と布教の難しさに関する悲鳴、丘の上の見晴らしのいい家への引越しと日本の治安(盗難)事情

-日本の投獄システムの急速な近代化-中国方式から西洋化(近代化)へ-かつての拷問に関するエピソード(個人的体験)とキリスト教徒の密告に関する高札の紹介。

-第2子(ウィリアム)の誕生と当時の日本の伝染病に関する歴史と当時の対策の悲惨な状況の説明と、西洋医学の漢方医に対して優勢となりつつある状況と、キリスト教の最終的優越への予想。

-彼が尊敬を集めた要因―「知識は力なり」と「真実は強く、勝利する」に関するーについての言及とー真実の探求者はフルベッキを発見し、彼の生徒となるのだーとの記述でこの章は終わる。
(栗明 純生)

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