9月5日(水)
13.10-14.50
第10巻「コロンビヤ」県の総説 pp.193~203
ナヴィゲーター:冨田兼任氏
華盛頓(ワシントンDC:コロンビヤ県)は北緯38度53分39秒、西経77度2分48秒に地に位置し、山形県酒田市とほぼ同じ緯度である。連邦政府の首都としてメリーランド州とバージニア州に跨る地に北を頂点とする10マイル四方のダイアモンド形として形成され、その後1847年にポトマック河西岸部はバージニア州に返還された。面積上は使節団訪問時に現在のワシントンDCが形成されていたことになる。
使節団は、キャピタル(国会議事堂)、大統領館(ホワイトハウス)、財務省、陸軍省、国務省、中央郵便局、パテントオフィス、農務省、スミソニアン協会、コロンビヤ学校、海軍省、ジョージタウンの天文台、ワシントンモニュメント、アーリントン墓地、マウントバーノン(ワシントン大統領旧宅)等を訪問、見学する。「実記」図版、最新地図と見較べると、位置が変わっていると推測されるものもあるが、多くのものが使節団訪問時に現存の建造物が存在していたことが分かる。見学の詳細は後続11-13巻で説明される。(冨田兼任記)
輪読会報告終了後、富田氏は先祖で岩倉使節団に参加した租税権大属富田命保の随行日記原本を披露した。
会計担当だった富田命保の日記は、和紙に毛筆で丹念に記録された立派なもので、ぜひ米欧回覧実記の記述と比較検討して行こう云うことになった。実記輪読会が予想外の展開となり、今後が大変楽しみになった。
(岩崎洋三記)