コンテンツへスキップ

歴史部会

『巴里籠城日誌』

  • by

9月18日 参加者20名で、『巴里籠城日誌』を、原作者・渡正元氏の、曾孫である渡洋二郎氏に、現在語訳に携わった真野文子氏と石川優美子氏(二人とも、やはり曾孫)のご参加を得て講演をいただいた。

渡正元は広島藩士の子で、脱藩して蘭学や仏語を学び、千両を豪商から借金して岩倉使節団に先立ち、単身軍事研究のため自費留学して、パリ滞在中に普仏戦争に遭遇。パリ市内に籠城して戦争中のパリ市民の姿や戦争の全容を活写した稀有な記録を残した。続きを読む »『巴里籠城日誌』

「江戸ナイゼ―ション」

  • by

「江戸ナイゼ―ション」~「孫達に伝えたい日本・日本人の素晴らしさ」

小野寺 満憲

2008年の「江戸ナイゼーション」の講演時、今更江戸返りができるのかとの疑念が出たとか、9年後の今、メンバーの顔ぶれも変わって再紹介の意義もあるのではとのお薦めがあった。「江戸ナイゼ―ション」の主唱者は、著書「あと3年で、世界は江戸になる」(2007)の日下公人氏で、1970年頃「メイド・イン・ジャパン」が世界中に進出し、新興工業国及び大衆文化国として日本がデビューしたので、文明史論的には、30~40年のタイムラグで栄える文化産業を創って世界の先端の文化国になるだろうとの託宣であった。前提は、日本が江戸の素晴らしい文化・文明、ライフスタイルを生活に浸透させ、世界がその日本に憧れ、それを目指そうとするから世界も江戸に、と。流石先読みの達人!それを最近のテレビ番組・出版物から実感する。それらを江戸ブームを決定的にした渡辺京二著「逝きし世の面影」(1998)以来の内外の江戸化の実例として紹介しようとも考えたが、その中の外国人の言葉から講演内容を考え直した。文明の危機を迎えた今、世界の識者達は日本の世界的使命への覚醒を求めており、それを託すのは孫達の世代と考えたからである。続きを読む »「江戸ナイゼ―ション」

「宗教思想からみた東西文化比較」

  • by

『宗教思想からみた東西文化比較』

2017年6月19日 歴史部会
参加者:19名、プレゼンター:小野博正

タイトルと若干はずれたかもしれないが、今回のプレゼンの真の目的は、現在も世界中で絶えることのない戦争は、なぜ起こるのか? 一神教支配地域での宗教起源の戦争が、その大半を占めるのはなぜか? 宗教家同士による世界平和への模索は不可能か?続きを読む »「宗教思想からみた東西文化比較」

「西洋近代の普遍性を問う」

  • by

『西洋近代の普遍性を問う』

5/15/2017 講師は吹田尚一氏。
20名参加。

今年の歴史部会の通底テーマが、「西洋の近代を疑ってみる」ことにあるので、今回はいきなり本丸に踏み込んだ感じである。西洋近代が達成したものには普遍性・合理性があるので、すべてが正しく、非西洋的社会は西洋により啓蒙すべきとの思想に予てから違和感をもっておられた吹田氏は、既存哲学思想を掘り起こしてこれを検証する。続きを読む »「西洋近代の普遍性を問う」

「武器移転の世界展開と日本の位置」

  • by

武器移転の世界展開と日本の位置
横井勝彦氏

四月十七日開催、参加十八名。

近代とは何であったかを問うシリーズ4回目は、『大英帝国の<死の商人>』の著者・横井勝彦氏(明治大学教授)をお招きし講演いただいた。これまでと違った切り口から現代世界の焦眉の問題を歴史部会として見つめ直す機会となった。

武器移転とは、武器の貿易、取引ばかりでなく兵器の運用、それに伴う技術移転、武器生産、それらに関わる国や軍の政策、企業経営等の面も広く視野に入れた概念であるとの前置きがあった後、講演に入る。続きを読む »「武器移転の世界展開と日本の位置」

「近代世界にとっての条約改正問題」

  • by

本年の歴史部会のテーマ『西洋文明とは』に沿って『近代世界にとっての条約改正問題』の演題で、条約改正交渉史から見える西洋の論理を、昨年の20周年シンポの『岩倉使節団の明治国家にもたらした〝光と影“パネルのモデレイターを務められた五百旗頭薫氏にお願いした。参加者22名。続きを読む »「近代世界にとっての条約改正問題」

『科学の未来を考える』

  • by

日時:2017年2月20日

本年の歴史部会の命題「西洋近代の再考」の一環として『科学の未来を考える』をテーマにして、NHK特集「フランケンシュタインの誘惑-科学の闇」(90分)を鑑賞しながら、人間にとって科学とは何か? 科学は人類にとって必要不可欠の、未来を拓く希望なのか? 又は人類を破滅に導く絶望か? などを参加者17名で議論した。続きを読む »『科学の未来を考える』